“らくらく突破シリーズ”介護福祉士に新しいラインアップが加わりました

 2014年3月19日に技術評論社から『らくらく突破 介護福祉士合格ポイント丸暗記!』が発売されました。

 “らくらく突破シリーズ”の介護福祉士は、『試験によく出る問題集』『ポイント集中レッスン』『ポイント確認ポケット問題集』に続く4つ目のラインアップです。
 昨年発売された『らくらく突破[六訂基本テキスト対応]ケアマネジャー合格ポイント丸暗記!』がおかげさまで好評で、『丸暗記』シリーズを介護福祉士でも、ということで今回、出版のはこびとなりました。

120項目に込めた思い

 本書は、最新の試験動向から重要ポイントを絞り込んで120項目にまとめ、さらに各項目では最低限覚えておきたい知識を「丸暗記」としてまとめています。
 「たった120項目で、本当に介護福祉士国家試験に合格できるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
 たしかに、介護福祉士国家試験は、3領域11科目という広範囲から出題され、合格率も、ここ2年ほど60%を超えるようになったとはいえ、難しい試験であるというイメージがあります。
 私たちは、合格に必要な知識はすべてこの本に詰め込まれていると自負しています。この本をすみからすみまで“丸暗記”できれば、十分に合格できる実力がつけられると、本気で信じています。そのために、過去何年分もの試験問題を何度も何度も詳細に分析し、1月末に実施された最新の平成25年度の問題も、制作のぎりぎりの時間まで反映させました。あれもこれもと迷ってしまい、大幅に原稿量がオーバーしてしまったこともあります。そこをもう一度、冷静に、本当に必要なものはなにか、絞りに絞り込んで、120項目を、1項目2ページにまとめたのが、本書です。

“丸暗記”のススメ

 「勉強法として丸暗記はダメだ」こんなことを学校や受験のときにいわれた経験のある方も多くいらっしゃることでしょう。
 私たちは、そうは考えません。むしろ、“丸暗記”は、介護福祉士国家試験のような試験対策としては、効率的な学習方法であると考えています。
 ひとつは、この部分を覚えればよい、という明確な目標がわかります。覚えなければならないことは、ひとつひとつは1〜2行ほどで、難しいものではありません。本書では、イラストや図式化して、視覚イメージも刺激できるよう工夫しています。
 次に「できた!」という体験は、いい気分になり、次のやる気を引き出します。脳の大脳辺縁系というところから前頭葉に向かって出ているA10神経という神経が、知的なことを行ってうまくいったときに刺激され、脳内麻薬物質が出て、“がんばろう”とやる気を出すしくみが研究で明らかになっています。
 そして、なによりも、丸暗記”できたということは、それだけ繰り返し繰り返し学習したということで、着実に実力がついたということです。スポーツ選手がよく、「これだけ練習してきたから…」とコメントしますが、試験のための学習も同じです。努力は決して裏切らないのです。

主体的な“丸暗記”がより効果的

 丸暗記を否定する立場では、脳内の神経細胞のネットワークができにくいから、記憶が定着しないということが指摘されます。しかし、これは“丸暗記”という方法だからというのではなく、いやいや勉強しているということが大きく関係しているといえるでしょう。嫌いな科目はどうしても覚えられない、という経験はありませんか。
 積極的な主体性をもった学習は、記憶の定着に効果があるということが明らかになっています。興味を持ってものごとに注目するとき、脳内ではノルアドレナリンという脳内神経伝達物質が出ています。ノルアドレナリンは、神経細胞のネットワークをスムーズにする働きがあります。
 また、記憶をつかさどる海馬という部分でも、興味をもって学習しているときは、情報伝達をスムーズにするシータ波という脳波が出ているといいます。
 “丸暗記”できるくらい繰り返すことは、脳内の神経細胞のネットワークの成長にも効果があるといいます。

介護福祉士を目指している方へ

 本書は、内容はもちろん、より効率的に学習ができるよう工夫をちりばめています。介護福祉士を目指している方、あるいは介護福祉士に興味がある方の知的好奇心が加われば“合格”という目標は、現実のものとなるでしょう。
 私たちは、ゴール前に本書というパスをアシストしました。あとはゴールを決めるだけです。

だれもがもっている知的好奇心を育てよう

 知的好奇心というのは、赤ちゃんのときから、だれでも持っているものであるといいます。「勉強なんて嫌い」とか「試験は苦手」と思い込んでしまっていませんか。
 この記事を読んで興味がわいた方、それはもう知的好奇心が刺激されています。
 もうすぐ4月です。何かを始めるにはちょうどよい季節です。
 介護福祉士以外でも、これを機会に新しいことを始める人が増えればいいなと思いながら、この記事を終わりにします。

参考:webサイト日本学術会議おもしろ情報館

エグゼクティブエディター 羽根田 麻子