人の心が弱い理由・・・なぜ薬物乱用をしてしまうのか

 先日、薬物乱用防止教育講師認定証という資格を頂いた。
 学校や公的機関で薬物乱用がいかに大きな被害をもたらすかについて、講演が出来る資格だそうだ。私は東京の六本木に住んで数十年経つが、幸か不幸か一度も薬物と称するものを見たことがない。子供の頃から母がそんなものに手を出したら一生が台無しになると頭ごなしに吠えていたこともあり、手を出す機会もなく今日まで来てしまった。
 だから、薬物がどんなに恐ろしい物かという現実的な経験もないので、もし強い誘惑があったら手を出していたかもしれない。知らないということは、そういうことだ。
 知識も浅く経験のない私が、講演で薬物は絶対にやってはいけないと大声で叫んでも、ああ~そうですね!で終わってしまう気がする。鋭い質問などきたら、一発で馬脚を現すに違いない。みんな、頭の中では充分に分かっている。


人は知らなければ知らないほど、無防備になれる。逆に知れば知るほど弱くなるのが人の心だ。

 でも、人には好奇心がある。ダメだ駄目だと言われるほど、特に若い頃はどんな物なのかを知りたくなるのが当然だ。
 だから、私は頭では理解していても、思い通りにいかない心のメカニズムについて説明してみたい。

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